学生大会歴史
七十四年三月 その歴史は始まった。
第51回
【アルペン競技の部】
男子スーパーG(滑降代替)
1月からの雪不足のためダウンヒルの代替競技として行うこととなったオープニングレース。前日の雨の中で行われたトレーニングも本番レースは大雪。厳しいコースコンディションの中での開催となる。このレースを制したのは山本万就(早稲田大学スキー同好会W.S.S)2位には高峰悠(早稲田大学シュプリンゲン)、3位には新人の奈良善乃進がメダルを獲得した。
男子スパーG
山本万就(早稲田大学スキー同好会W.S.S)の連勝。前日のレースに続き高峰悠(早稲田大学シュプリンゲン)が2位。3位には相川直哉(早稲田大学スキー同好会W.S.S)と早稲田大学が制した。
男子大回転
2月中旬には開催することさえ危ぶまれたが下旬の降雪により2本勝負での開催をすることができた。この競技0秒04差で1位を制したのは野尻優太(名古屋大学スキー部)、2位には星野翔飛(東京理科大学体育会スキー部)、3位には相川直哉(早稲田大学スキー同好会W.S.S)。
男子回転
一本目リードした富森莞太(京都大学スキー競技部B)と新名将也(青山学院大学体育会スキー部)がトップを争うこととなり、逆転して1位は新名将也、2位に富森莞太。
女子スーパーG(滑降代替)
このレースを制したのは49回大会、50回大会とメダル獲得の水落亜久里(新潟大学学友会競技スキー部)。2位には北森渚砂(共立女子大学KWU)、3位には山田かれん(早稲田大学シュプリンゲンスキークラブ)
女子スーパーG
各競技に優勝経験のある中澤笑里(北海道教育大学競技スキー部)が1位。2位から5位は前日と同じ。6位に水落亜久里。
女子大回転
1位には1年生の戸谷楓(上智大学大学体育会スキー部アルカディア)。2位には宝田奈緒(中央大学ポルススキークラブ)、3位には今井香凛(信州大学競技スキークラブ)
女子回転
有終の美を中澤笑里(北海道教育大学競技スキー部)が飾ることとなった。2位には今井香凛(信州大学競技スキークラブ)、3位には北森渚砂(共立女子大学KWU)。
男子新人戦
1位には大回転2位、スーパーG2ndで5位の星野翔飛(東京理科大学体育会スキー部)。2位には鍋山颯斗(東京工業大学競技スキー部)、3位には奈良善乃進。
女子新人戦
この競技、大回転でも優勝した戸谷楓(上智大学大学体育会スキー部アルカディア)、2位には野本梨恵(筑波大学体育会スキー部)、3位には小泉生成(信州大学競技スキー部)
男子チーム総合
2位に568PTの差をつけ早稲田大学シュプリンゲンスキークラブが優勝旗を手にした。2位は明治大学同連スキー部シャスネージュ、3位には東京工業大学競技スキー部。
女子チーム総合
東京工業大学競技スキー部が男女アベック優勝賞をねっらっていた早稲田大学シュプリンゲンスキークラブを制し優勝。3位には信州大学競技スキー部。
【基礎スキーの部】
男子個人演技
個人戦の本選を1位で通過した永田大和(北海道大学基礎スキー部)が三種目中2種目の最高得点で進み1位。2位には武下真志(駒澤大学するバーフォックススキークラブ)、3位本井悠剛(北海道大学エレガントスキー部)。
女子個人演技
本選をトップで通過した林桃加(藤女子大学スキー同好会)が1位。2位には齋藤くる美(法政大学エバーグレースデモスキーチーム)、3位には新人の黒川心花来(立教大学アンバー)。
男子新人戦
1位 山本隼大(大東文化大学ラ・ネージュスキー同好会)、2位浅井吾文(立命館大学金太郎スキークラブ)、3位橘秀斗(日本体育大学基礎スキー研究会)。三名は同点ながら、総合滑降の得点順で総合の順位が決定された。
女子新人戦
1位森本椛子(国士舘大学エーデルワイススキークラブ)、2位島貫郁南(日本体育大学基礎スキー研究会)、3位東田一華(同志社大学ルナティックススキークラブ)。来年以降の本選での活躍が期待されるところだ。
男子団体演技
32チームの間で競い合った『イワタケ』の基礎。男子総合優勝を獲得したのは信州大学基礎スキー部、5連覇達成。2位には3PT差で早稲田大学須賀スキークラブ。北海道大学エレガントスキー部1が3位。
女子団体演技
1位には早稲田大学スガスキークラブが2位の日本女子大学ベーシックスキークラブに18pt差で優勝、3連覇を達成した。3位には昨年優勝の北海道大学エレガントスキー部。
第50回
雪不足やコロナ禍といった多くの壁を乗り越え、半世紀を迎えた第50回記念大会は学生スキーヤーの日頃の成果の発表の場として新たな節目を迎えることとなった。
【アルペン競技の部】
男子スーパーG(滑降代替)優勝は、市川岳海(芝浦工大サンタ競技スキー同好会)、2位三浦雄輝(早大シュプリンゲンスキークラブ)、3位平松直季(慶応義塾大学リーゼンスキークラブ)
競技二日目のSG2本目で優勝したのは、DHトレーニングから3本続けてベストタイムの市川岳海。2位には三浦雄輝、3位には相川直哉(早稲田大スキー同好会WSS)。
男子大回転では、1位は市川岳海、2位に野尻優太(名古屋大体育会スキー部)。男子回転では、大回転を制した市川がスーパーG、大回転に続き三冠を。2位には辻卓弥(日本大学生物資源科学部スキー部)。
女子スーパーGでは、昨年のスピード系に種目を制した水落亜久里(新潟大学学友会スキー部)が優勝。続いて2位は立石佳帆(慶応義塾大リーゼンスキークラブ)、3位は中澤笑里(北海道教育大競技スキー部)。SG2戦目は、前日2位の中沢が優勝。2位に北森渚砂(共立大KWU)、3位に石田三奈(大阪公立大競技スキー部)。
女子大回転では、中沢が2勝目あげた。2位には石田、3位には山下祐里奈(早稲田大学スキー同好会WSS)。
女子回転では、今井香凛(信州大競技スキークラブ)、2位に中澤、3位に北森。
男子新人戦、1位山本大(東京理科大1部体育会スキー部)。女子新人戦、1位は山下大回転で3位の山下が優勝。
男子並びに女子チーム総合優勝は、早稲田大学シュプリンゲンスキークラブがアベック優勝。50回記念大会での個人総合も表彰され、男子は4冠の市川岳海、女子は2冠の中澤笑里が優勝を果たした。
【基礎スキーの部】
基礎スキーの部男子総合優勝は、梅沢弘(信州大学基礎スキー部)。2位は武下真志(駒沢大シルバーフォックススキークラブ)、3位藤原哲郎(筑波大体育会スキー部)。
男子新人戦1位には、土田大和(信州大学基礎スキー部)
基礎スキーの部女子総合優勝は、上杉歩未(青山学院大USAスキー愛好会)。2位は齋藤くる美(法政大学エバーグレースデモスキーチーム)、3位は川井多瑛((法政大学エバーグレースデモスキーチーム)。
女子新人戦は、前田朱稲(京都産業大体育会スキー部)。
男子団体演技は、信州大学基礎スキー部1が昨年に引き続き2連覇を制する。2位は早稲田大学スガスキークラブ1、3位は北海道大学エレガントスキークラブ。
女子団体演技は、北海道大学エレガントスキークラブ、2位は北海道大学基礎スキー部、3位は早稲田大学スガスキークラブ1となった。
アルペン競技の部並び基礎スキーの部「常勝」者がしのぎを削っての試合が連日展開され、ゲレンデは大きな声援が響き渡った。
第48回
「新型コロナウィルス」対策に終始した年。昨年度の大会の中止を決定したとき、この影響が次回48回大会にまで続くとは思ってもいなかった。
2020/01/06中国武漢で原因不明の肺炎が発症したのを端に、その後は東京五輪・パラリンピックを一年程度の延期、4月には緊急事態宣言を全国に拡大された。そのような状況で、各大学ではリモートによる授業等が行われ、クラブ(サークル)活動も多くの制限がかけられるようになった。一人でも多くの選手の参加を可能にするため、全国学生岩岳スキー大会も大学の枠を外した個人参加型の大会運営に変更せざるを得なかった。
そのような大会運営の中、基礎スキーの部は、団体戦は開催することはかなわなかったものの845名の選手がエントリー。男子では46回大会では10位だった篠田大輝選手(3年)が初優勝、女子では相原有希選手(3年)が優勝、また46回大会で5位入賞の尾本磨柚選手が2位。
アルペン競技の部にはスーパー大回転、大回転、回転の三種目が開催され845名のエントリーがあった。スーパー大回転では大回転で2位の廣田照了選手が優勝。大回転ではスーパー大回転3位の相川直哉選手が優勝、回転では新名亮太選手が優勝。女子では中沢笑里選手がスーパー大回転、大回転、回転の三冠達成の偉業を成し遂げた。
第49回
「新型コロナウィルス感染症」も影を潜め今年こそは通常の大学クラブ対抗戦での開催ができるものと信じて迎えたシーズンイン。しかし1月に入ると変異型ウィールスの感染拡大により「第6波」を迎えてしまうこととなる。そのような中、49回大会は万全な感染要望策を講じ、今まで通りのクラブ対抗戦形式をとっての開催となった。
【アルペン競技の部】
男子ダウンヒル優勝は、坂本 嵐士 (法政大学レインディアスキークラブ)。男子スーパーG優勝は 相川 直哉 (早稲田大学スキー同好会W.S.S.)。表彰台には各競技で「顔なじみ」の選手が登壇する中、女子では 水落 亜久里(新潟大学学友会競技スキー部)が、ダウンヒル/スーパーGの2冠。勝正 雪乃 (芝浦工業大学スノーバード)がスラローム/ジャイアントSLの2冠。の偉業を達成する。
男子クラブ総合では早稲田大学シュプリンゲンスキークラブ。女子クラブ総合では横浜市立大学RSTが栄えある総合優勝を修めることとなる。
【基礎スキーの部】
男子決戦 高橋 将道 (4年 法政エバグレ)、女子決戦 神谷 菜々 (4年 北海学園大学基礎スキー部)が優勝。
男子団体戦優勝は 信州大学 基礎スキー部 Ⅰ、2位には信州大学 基礎スキー部 Ⅱ、女子団体戦優勝は 信州大学 基礎スキー部 Ⅰ。
栄えある男子総合優勝には、信州大学 基礎スキー部。 女子総合優勝には、早稲田大学 スガスキークラブが栄冠を手にした。
本大会参加を目指し練習に研鑽を積み重ねてきたにも関わらず、大学からの規制などで参加することが出来なかったチームや、岩岳入りをしたにも関わらず「新型コロナウィルス」感染により参加辞退を余儀なくされたチームがいたことは非常に残念。
次年度 50回大会では晴れ晴れとした選手の参加が待ち遠しい。
また、「ユキハダレノモノ・・」をキャッチコピーとし、新たな試みとして、ささやかな一歩だが再生可能エネルギー100%の電力での大会運営を行った。
第47回
「大会の歴史」を顧みると近年では「未曽有の雪不足」「暖冬」などという表記が多くみられますが、今年度はまさに全国的な暖冬。そして雪不足は当岩岳スノーフィールドも例外ではありませんでした。下部エリアのゲレンデが使用できず「村長杯争奪スキー大会(男女)兼アルペン男子予選会」は場所を山頂エリアの「ビューDコース」に変更し開催することとなりました。続く「基礎スキーの部」開催に向けては出場希望の参加者も多いことから、地元旅館の皆さんから雪入れ作業などもして開催につなげる努力を行いました。
そのような状況から、またたく間に拡がりをみせた新型コロナウィルスの影響は甚大で、各地でも様々なイベントも自粛されるようになっていきました。本大会をご後援いただいている全日本学生スキー連盟、また全日本スキー連盟や関係各位のご意見なども踏まえ、本大会の実行委員会では連日協議を続けました。
開催に向けては、参加選手や宿泊施設には手洗い、消毒、マスク着用の徹底・また風邪や発熱の症状のある選手については参加自粛のお願いを行い、開閉会式などの大勢が一同に集まる式典の自粛などリスクの軽減を図ったうえでの開催を模索する日々が続きました。
しかし、イベント開催についての厚労省や長野県からのメッセージ、また更には2月25日長野県内において新型コロナウィルスの感染者が確認されたことなどを重く受け止め、本大会実行委員会は基礎スキーの部とアルペン競技の部を中止することになったのでありました。
大会参加を予定されていた選手の皆様にとっては大変残念なことになってしまいました。